既存データの地図データと属性データ
本教材は、「既存データの地図データと属性データの実習用教材」です。GISのデータは、複数の形式があり、様々な機関が提供しています。本教材では、無償で提供されるGISデータや、そのダウンロード手法について解説しています。
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国土地理院の基盤地図情報
基盤地図情報は、国土交通省国土地理院が整備しているデータです。市町村や2次メッシュ単位で、測量の基準点のほか、行政区画の境界(2500レベル以上)や道路縁(2500レベル以上)等がダウンロードできます。また、地形表現や解析等で用いることのできるDEM(Digital Elevation Model)もダウンロードすることができます。基盤地図情報として提供されているデータは、ダウンロード後に変換が必要です。以下では、基盤地図情報からデータをダウンロードする手法について解説しています。教材に従って任意のファイルを選択し、ダウンロードを試してください。※基盤地図情報の利用については、測量法に従ってください。
アカウントの作成
基盤地図情報ダウンロードサービスにアクセスし、右上にある「ログイン」メニューからログインする。アカウントがない場合は、ログイン画面の所で「新規登録」のリンクがあるので、アカウントの新規登録を行う。
基盤地図情報基本項目:ベクタデータの取得
ログインした状態で、基盤地図情報ダウンロードサービスから基盤地図情報 基本項目のファイル選択へ
をクリックする。地図をスクロールし、ダウンロードするデータを選択する。ここでは、練習として東京大学本郷キャンパスが含まれる533946
を選択し、ダウンロードファイル確認へ
をクリックする。データが選択できたら、全てチェックをクリックし、まとめてダウンロードをクリックする。変換する範囲が都道府県全体のように大きいと、処理に時間がかかるため、練習では533946
の区画のみとする。以下の動画も参考にデータのダウンロードを練習してください。
ダウンロードしたデータの表示とエクスポート
以下では、基盤地図情報基本項目をベクトルデータに変換する手法として、QGISを利用する手法とFGDVを利用する手法を解説します。
QGISでのデータの表示と出力
ダウンロードした.zipを解凍し、以下の手順を実行します。1.xmlをQGISにドラッグアンドドロップする。この際、座標系を指定するウィンドウが立ち上がるため、2.フィルターからJGD2011を検索し、3.OKをクリックする。しばらくするとデータが表示される。上記の手順を繰り返し、ファイル内の.xmlを読み込む。
データが表示されたのを確認し、レイヤーウィンドウのデータの上で右クリックし、エクスポート>地物の保存
を選択する。次に、1.ESRI Shapefileを指定し、2.ファイル名と保存場所を設定する。最後に、3.OKをクリックする。
※Shapefileは複数のファイルで出力されるため、出力したファイルを移動する際は、すべて移動するように注意する(.shpのみを移動したために、データが表示できないというミスが多い)。
基盤地図情報数値標高モデル(DEM):ラスタデータの取得
ログインした状態で、基盤地図情報ダウンロードサービスから基盤地図情報 数値標高モデルのファイル選択へ
をクリックする。
地図をスクロールし、ダウンロードするデータを選択する(ここでは、例として東京大学本郷キャンパスが含まれる533946
を選択し、ダウンロードファイル確認へ
をクリックする。
データが選択できたら、全てチェックをクリックし、まとめてダウンロードをクリックする。ダウンロード後、Zipファイルを解凍する。
基盤地図情報からダウンロードしたDEMを変換する
基盤地図情報からダウンロードした数値標高モデルをGISソフトウェアで処理するためには、ラスタデータへの変換が必要です。以下では、株式会社エコリスのHPのコンバーターを用いた変換について解説しています。株式会社エコリスのHPから、標高DEMデータ変換ツール
をダウンロードし、DEMtool.zipを解凍する。解凍したファイルを開き、変換結合.vbsを実行する。
- Mac向けのプログラムはない。Macユーザーは、以下のデータ変換の解説を閲覧するのみでかまいません。次の地理院地図の説明に進んでください。
投影法を尋ねるダイアログが出るので、緯度経度を選択するために'0'を入力する。陰影図の作成が必要な場合は、「はい」をクリックする(今回はいいえとした)。
基盤地図情報からダウンロードしたDEMが入っているフォルダを選択し、海域の標高値を選択する(今回は「はい → 0」を選択した)。変換作業を開始し、完了のメッセージを待つ。変換対象として選んだフォルダー内に、[番号].tifの名前を持つファイル群が出力されているかを確認する。
ファイルの変換が終了すると、ファイル内にmerge.tif
が出力されるため、これをQGISで読み込み、データを確認する(標高に応じて白と黒の濃淡が表現されていることを確認する)。ラスタデータの配色(値に応じた色分け)は、空間データの統合・修正の教材で解説している。
地理院地図
国土地理院が提供するデジタル地図として、地理院地図があります。地理院地図では、2万5千分の1地形図や空中写真等を電子化した電子国土基本図のほか、土地条件図などの主題図を閲覧することができます。地理院地図は、オープンソースとして提供されています。タイルで配信されているデータは、WEB地図やGISソフトウェアで背景地図として利用することができます。
国土交通省の国土数値情報
国土数値情報は、国土交通省が整備しているGISデータで、国土計画の策定や推進のために提供されているものです。ほとんどのデータが、シェープファイルで提供されています。以下では、国土数値情報のサイトから、データをダウンロードする手法について解説をしています。教材に従って任意のファイル(3.地域 学校など)を選択し、ダウンロードを試してください。
国土数値情報のサイトにアクセスする。JPGIS形式もしくは、旧統一フォーマットを選択し、任意の項目にチェックをいれて下段の
選択
をクリックする。データの範囲を決めるため、任意の地域にチェックをいれ選択をクリックする。今回は最新版の世界測地系のデータをダウンロードすることとし、該当する項目にチェックをいれ、
選択
をクリックする。アンケートに回答し、利用約款を読み
はい
をクリックする。ダウンロード
をクリックすると、データが保存できる。QGISなどでデータを読み込む場合は、ダウンロード後に.Zip形式のファイルを解凍する必要がある。
以下は、上記の手順を動画にまとめたものです。
その他のデータ
以下は解説を省略したため、関心のある方は、GIS実習オープン教材を参照してください。
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