課題:空間補間

 この実習では、標高値や地価のデータを用いて空間補間を行います。空間補間は、観測値などの既知のデータを用いて、周辺のデータを予測する際に用いる手法です。例えば、地価が高いA点と500m離れている同じ地価のB点があると仮定した場合、中間のエリアも同じくらいの値になることが予想できます。実際に処理をする場合は、値の分布状況や対象となるデータ特性を考慮した空間補間法の選定が重要になります。この課題では、TIN(不整三角網)とIDW(逆距離加重法)による空間補間を行います。空間補間の概念や理論は、[地理情報科学教育用スライド(GIScスライド)]の4章を参照してください。以下の手順と空間補間の教材を参考に、完成例のような地図が作成できれば、完了となります。GIS初学者は、本教材を進める前にGISの基本概念の教材を確認しておいてください。

実習用データ

 実習をはじめる前に、osakaをダウンロードしてください。


課題④_不整三角網

 この実習は、標高点データを不整三角網で空間補間を行うものです。不整三角網は、近くの点を結び三角形で領域を分割し、角三角形ごとに値を補間する手法です。詳しくは講義用教材(8. 空間補間)の教材を参照してください。空間補間の教材を参考に、大阪市の標高値を空間補間し、等高線を抽出した地図を作成して下さい。

手順

  1. 新たにQGISを立ち上げ、elevation_s.shp等を読み込む。
  2. プロセッシングツールから、標高値を不整三角網法(TIN)を実行する。
  3. 補間したラスタを利用し、10m間隔の等高線を作成する。
  4. 地図をレイアウトする。

課題⑤_逆距離加重法

 この実習は、地価データを逆距離加重法(IDW)で空間補間を行うものです。IDW(逆距離加重法)は、補間点から観測点までの距離(観測点までの距離の逆数)で重み付けを行い補間する手法です。詳しくは講義用教材(8. 空間補間)の教材を参照してください。空間補間の教材を参考に、大阪市の地価データを空間補間した地図を作成して下さい。

手順

  1. 新たにQGISを立ち上げ、h31_chika_s等を読み込む。
  2. 地価の値が文字型になっている場合は、数値型に変換する。※ 属性テーブルを開き、フィールド計算機をクリック、フィールド名を指定し、整数値とし、「フィールドと値」からvalueを選びOKをクリックする。
  3. プロセッシングツールから、地価公示をIDWで補間する。
  4. 補間したデータを確認し、地図をレイアウトする。

実習用データのソース

実習用データは、無償で利用可能なデータを加工して作成したものです。データのソースは、各ファイルのREADME.mdにまとめています。

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